『コンセント』田口ランディ
もっと前からいるかと思ってたんだけど、この人って2000年に書いたこの作品が処女作なんだね。
性別女性、って書いてあるだけで、出身地や年齢や学歴は一切わかりませんでした。いけずぅ。
でも、本によって出身地が違ってたりするよね。一体どっちなんだよ?って問い合わせたくなるくらいのムカつき度だよね。
これは、引きこもりの兄が衰弱死して、数週間そのままの状態でいたため、真夏の暑さで腐ってしまいました。
それを知った妹は、兄の幻覚を見たり、死臭を嗅ぐ体質になってしまいます。
困った妹は、かつて師事した心理学の教授に会いに行きます・・・。
いやー、エッチくさかったですな、これ。面白かったけど。少し心理学や民俗学の知識がついたような気がする。(するだけ)
内容をチラッと見て、「引きこもりしてるんだったら、若いんだろう」とか思っていたら、兄はなんと満四十歳だった。ひえー。主人公は三十歳。
かつての恩師ってのは、十年前、カウンセリングをしていたことによって転移・逆転移をしてしまった結果、泥沼状態になってしまったという、最悪な関係。教授はS入ってました。
で、色々考えていくうちに、山岸というかつての同級生で、今は精神科医をしているという男を紹介され、会ったその日にホテルへ直行。おいおい。
しかも、同じくかつての同級生と結婚してたんですねー、このひたー。(それが解ったとき、やっぱしね、と思った)
で、なんだか変な展開になっていくんだけど、最後はハッピーじゃあなかろう。常人にとっては。
男と繋がることによって、「癒し」を与えてあげるというボランティアをするようになっちまったんだからね。今は若くて魅力的だからいいけど、あとちょっとしたできなくなるんじゃないかしらん、とか思った。

それはいいとして、この本の中でとっても気になったことはこちら。
「CD屋の出入り口や改札を通る時はどきどきする。自分の前で改札が閉まった時にショック死してしまった人はいないんだろうか」
ショック死?そんなこと、考えもしなかった。
私も図書館やCD屋、ビデオレンタルでは出る時とっても緊張する。特に大学の図書館は、以前何度もひっかかったことがあるので、ちょっとしたトラウマ状態。俺を信じてくれ、って感じ。
改札は緊張しないけど、さすがに。武器(定期)持ってるし。
というわけで、この文章がとっても気になったのでした。(そのままの引用じゃないけど)

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