世界は捨てたもんじゃねーぞ

★『幻獣遁走曲』倉知淳★
おなじみ（？）猫丸先輩がアルバイト先で大活躍の短篇集っす。
猫丸先輩は、三十路なのにいまだ定職に就かずふらふらしておりますが、顔も広く、色々知っているので、すごいのであります。
色々なバイトをしているので、その内容が面白かったな。どれもヘンな仕事だったけど。
?猫のコンテストのスタッフ
血統書つきの猫から、駄猫まで、色々な猫をのっぱらに集めて賞を与えるという、キャットフード会社のイベントの、スタッフアルバイトをした猫丸先輩。そこで、お得意先の奥様の高価な指輪が紛失する事件が起こるのだが、いくら探しても、不審人物は見つからない・・・それはなんでだ。
　　　→人にモノを尋ねる時は、適切に。
?治験
治験、と聞くととってもうさんくさい雰囲気がするなあ。という、うさんくささを利用したある日のちょっとした事件。というか、事件でもなんでもないんだけど。
　　　→他人に虚勢をはるのはやめよう。
?幻の獣を探すキャンプ
栃木だか群馬だかの湿地に、あかまだらなんちゃらもどきとかいう幻獣がいるという。それを信じてやまない屈強なおっさんが、隊員を募り、キャンプをすることに。
まず、湿地に生えている草を刈ることから作業は始まったのだけど、思わぬ邪魔が入る。それは悪質な悪戯か、敵のスパイの仕業か、それとも・・と言い争うみなさん。それは実は・・・？
最後にアレが出てくるんだけど、一体なんだったんでしょうね。
　　　→湿原には行かないでおこう。
?スーパーの屋上で着ぐるみに入りましょう
よりきり仮面、というとってもだっさい名前のヒーローが、いるんでしょうか、この世に。
それはともかく、これもまた事件ってわけじゃあなく。でも、事件じゃなくても、みんなって騒ぐもんなのね。
　　　→思い込みを披露するのはやめよう。
?松茸狩り
宝の山に松茸をとりに出かけた一行。ひっそりと打ち出された新聞広告に寄せられた人々が、さんざんな目に遭いながらも、やっとこさ松茸の山へとたどり着く。しかし、途中で松茸が紛失！なんで！？
となるんだけど、これもまた、たいした事件でもないよねー。
　　　→言わなきゃいかんことは最初に言おう。

明日は、友達と会います。何食べよっかなー。（それかよ）