★『ぬかるんでから』佐藤哲也★
短篇集。不思議な感覚の話ばっかりだね。現実では到底ありえないような内容盛りだくさん。
そういえば、佐藤さんは日本ファンタジーなんちゃらで、大賞をいただいたお方ではなかったか?
『イラハイ』を読んだことはあるんだけど、表現があまりにもくどいので、途中で投げ出してしまいました。文庫も売っちゃったし・・・辛い思い出。

それはさておき、ひとつひとつの話が短かったので、さくさくっと読めましたよ。
◎ぬかるんでから
 希望なんてちっともないお話。人間って自分のこ としか考えていません。
◎春の訪れ
 これって最後はハッピー?毎回こんなに大げさに
 迎えてるのだとしたら、国家機構ってなんか滑  稽。 
◎とかげまいり
 こんな感じのスタイルは以前どこかで読んだよう な・・・。「宗教」が世の中にあふれ始めたら怖 いんだろうなーと思いながら読んだ。電車の中の 話とか、面白かった。不謹慎ね。
◎記念樹
 妻の望みどおりにしないと、背徳されるわよ。最 後はよく分からんかった。
◎無聊の猿
 ↑読み方が分からないので、IMEパッドでわざ
 わざ出したよ。ふぅ。この猿、意味不明な存在な
 んだけど、読んでてなかなかほほえましかった。
◎やもりのかば
 やもりをしているかば、ってことね。ラストが面 白かったかな。かばが突然喋りだしたり、警察の 人が誰もいない家になんで食料を置いていくのか がよく分からん。
◎巨人
 老人に語ってるところが面白かった。生殖機能は
 大事にしよう。
◎墓地中の道
 伝説は、どこかで脚色されているってことかね。
 まあ、こんな内容の伝説、まともに伝えられない
 わな。
◎きりぎりす
 ・・・ジェイソン?こわー。無害じゃないんだ。
◎おしとんぼ
 お父さんの行動が意味不明。ゴミ箱に当たって死 んだってのが笑える。
◎祖父帰る
 こんな元気で原始的なじじいと親父なんて嫌だ。
◎つぼ
 トイレの中のつぼにはご用心。昔話の結末が気に なる。謎についての関わりあい方も納得。
◎夏の軍隊
 ちょっと泣いたね。肥料を食料と間違えて持って いったっていうのは苦笑してしまうよ。

というわけで、共通するのは「消失」かな。
「ぬかるんでから」「墓地中の道」「夏の軍隊」なんて、もろそのまんまですが。 

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索