★『新ペット屋』福森慎★
だいーぶ古い、児童向けの本。
だけど、内容は全てハッピーエンドではなく、結構怖いっすよ。
表題作の「新ペット屋」が発表されたのは79年。
生まれとらんちゅうねん。
この本を出すにあたって温めておいたのを書いたというのが、二番目に入っている「はみだし者物語」。ちょっと、世にも奇妙な・・・みたいな内容。
動物の尻尾を身体につけるのが流行りだすんだけど、それがただのブームだけにとどまらなくなって、つけてない人は非国民扱いを受けるように。主人公はもちろん、半ば意地になって尻尾をつけないんだけど、だんだん尻尾どころか目や耳まで取り替える人が出てきて・・・っていう話。
こんなんなったら怖いよね。一体何が目的でこういうことになったのかは分からない。だって、誰も人間の言葉を話さなくなってしまったのだから。
少数派にいつの間にか自分がなっていたら、どうするんだろう。やっぱ、追従するしかないかな。
なにしろ、この本が出たのは90年なので、当時の作者紹介も今では通用しないだろうとおもわれるのだが、
作者は遊び好き人間の35歳。
ヘンな紹介文だよね・・・いまじゃ40半ば過ぎてますがな。今何してるのか知りませんが、こういうふるい本を普通に置いてくれている市民図書館に万歳。
でも、グリム童話はなくなっていた・・・アンデルセンよりグリムが読みたい気分なのにぃ。
あの古臭い日本語訳が笑わせてくれるのだ。

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