月日の経つのが早すぎるっちゅうねん。
年を取るとは、こういうことか。
日々実感。

★『ストロボ』真保裕一★
新潮エンターテインメント倶楽部SS(ショートストーリーズ)だそうです。
主人公はカメラマンで、丁度五十歳になります。それなりに有名になって、仕事も順調。夫婦生活も安定しております。
「遺影」
五十歳になって、自分は何を残してきたんやろーかと思いながらも、簡単にできる、それでいて割りのいい写真ばかり撮影してきました。そんな時に、かつて自分に世話になったことがあるという、死を目前にした女性から遺影をとってほしいと頼まれる。
「暗室」
かつて暗室で愛を交し合った女流カメラマンが、雪山登山で遭難したという。彼女が最後にうつしたものはなんだったのか。ホロリときましたね。
「ストロボ」
かつて師匠だったカメラマンに、ひどいことをしてしまったのだが、それと同じようなことをされてしまう三十代後半の主人公。若手の台頭にも焦りはじめてきました。
昔は「女をとらせたらすごい」と言われてきたのに、ある事情がきっかけで、一切女をとろうとしなくなり、物撮りばかりするようになって、忘れ去られた存在となってしまった師匠。お前はしのやまきしんか。
「一瞬」
二十代の時、病床の少女をうつして一躍有名になった主人公でしたが、その女の子がとうとう亡くなったという。外国からの帰り、当時のことを思い出しました。
ちょっと辛いラブvの経験もあり。カメラのことはよく分からんが、大変なんですね。
恋人は自分から離れて他の男のもとに走ったけど、その男は無名のまま。代わりに主人公の方が売れてます。そんなもんだよ、人生は。捨てた男の方が、実はいい男だったんだもんね。
「卒業写真」
学生時代の話。特に親しくもなかった男が、事故死して、その母親から彼の愛機(カメラ)を送られたことから話が始まります。
なんで彼が田舎の写真をとって彼女に見せたか、とか泣けますな。感動ですな。
なんか、最近の私は感傷的になりすぎてますな。
駄目だめですな。

でも、少しはカメラについて知識がついたので、とっても面白い話でした。
私にはどだいカメラは無理、と悟れただけでも。

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