イタリア予選落ち!?と思ってわくわくして観てたのに、クロアチアが負けるからさー。ぶちぶち。

大阪圭吉さんの本を読みました。
あるホームページで紹介されてるのを見て初めて知った作家。
そりゃそうだ、戦前の作家なんだもん。終戦直前に病死しているらしい。
若くしてお亡くなりになったので、とってももったいないです。今読んでも面白い作品を書いた方なので。

★『とむらい機関車』大阪圭吉★
色々散らばってた短編をひとつにまとめて、最近出版した本です。
代表的な短編がたくさん収められていて、面白かった!バラエティに富んでて。
最初は漢字が多いわ改行少ないわで読むのも辛かったんだけど、「とむらい機関車」あたりからノッてきました。短くスパッと終わるのがいいよね。

「デパートの絞刑吏」
高価な貴金属が盗まれた直後に、宿直のデパートの店員が屋上から落下して死にました。しかも、どう見ても自殺ではなくて誰かに殺された様子。
誰が殺したんだろう?やっぱりバルーンを扱ってる人かな?と思ったんだけど・・・うまい、うまいです。この結末を考えてたなんて、デビュー作(?)なのに・・・脱帽っす。
「死の快走船」
ヨットのことが分からないのでイメージが湧いてこないんだけど、これもまた話が凝ってた。騙されましたよ、んもう。
「気狂い機関車」
これもなるほど、って感じ。ラストが素敵。でも、何も乗務員まで殺さなくてもいいではないかー。
「とむらい機関車」
表題作あっていい話でした。昔話を語る手法なんだけど、全然だれてないし。うまいっす。そして、結末は悲しかったっす。
「燈台鬼」
化け物が出てくるとかなんとか言ってるんだけど、これもまた悲しい結末。こんな話だとは・・・。
「闖入者」
自然の現象って、時には人を殺してしまうものなのね。絶対あいつが怪しいと思ったのになー。
「三狂人」
これが面白かったっす。つうか、好み。伏線とかうまいですね。
「白妖」
道路を封鎖したはずなのに車が来ない・・・それは何故か。まあ、どっか崖から落ちたかな、とか思うのは普通だけど、これもまた自然の現象を利用した話で興味深かった。誕生日トリック(?)にもまんまと騙されましたぜ。
「あやつり裁判」
こんなことが実際起こったら怖いよねー。嫌だわ、冤罪が起こってたら。
「銀座幽霊」
誰が誰を殺したか、っていうトリック。絶対若いツバメが怪しい!って思ったんだけどなあ。ライトの使い方がうまいですな。
「動かぬ鯨群」
なるほどね・・・。組織ぐるみだとは思いもよらず。
「寒の夜晴れ」
悲しすぎる結末。やっぱり、奥さんと従姉弟はデキてると思ったよ!家をしばらく留守にしていて、突然何の連絡もなしに一日早く家に帰ってはいけない、と。悲劇が起こるので・・・
「坑鬼」
トロッコとか炭田とか、全然今じゃイメージできない世界。相川金山なら去年行ったけどさ・・・それと違って、死ぬか生きるかの世界って感じで、人が塗り込められちゃったシーンはとても印象的。
しかし、こういう仕掛けだったとはね・・・ふ。かわいそうな峯吉。
「幽霊妻」
怪談話としても通用するような設定。まさかこんなんとはね。全ては不義を疑ったおっさんのせいだっつーの。

というわけで、全体的に面白かったです。

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