★『虹の裏側』眉村卓★
SF(?)を集めた短篇集らしい。
前半はよく分からんテイストの話が多かった。
デビュー当時は、こういう作風だったのかしら。
後半は中年男が主人公。自身も中年になってきたからでしょうか。
「さむい」とか「ピーや」とか、じっくり考えると結構怖いです。
事故で死んでしまった飼い主の男のことを思い浮かべる猫。そうすると次第におぼろげな姿が浮かんで、実在になる。男がいなくなってしまうたびに、それを何度も何度も繰り返す。なんかヘンな話なんだけど、一番印象深いです、「ピーや」が。
あと、「奥飛騨の女」も。
高山線美濃太田駅から、若い美女が乗り込んできて、取り殺すために若い男をナンパするの。
日が暮れる前に自分が死んだ場所まで連れて行けば、取り殺せるのね。
主人公もこれにひっかかったんだけど、途中で高山でゆっくり観光したから、ぴったりのバスを逃してしまい、助かったってわけです。
バスに乗る前からかなり怪しい行動してたんだよね・・・この女。
わざと薄暗い喫茶店に連れてくわ、顔を覆うわ、伏せるわで。怪しいっちゅうねん!
だんだん骨川筋衛門になってくのよね・・・
一番びっくりした描写は
目が直径五センチになった、ってところ。
五センチ・・・!!
想像しちゃった。怖すぎ!!
みなさんも、直径五センチの瞳を持つ人間を想像してみよう☆


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