復活した男

2003年5月18日
★『早春の少年−伊集院大介の誕生−』栗本薫★
伊集院大介シリーズは、いくつか出ているようですね。これは、伊集院大介が中学生だった頃、自分は特別な人間になりたい!と強く思うようになったきっかけになった事件の謎を暴く話。
日本の中西部(岐阜県とかのあたりか?)に超季節外れの転校生、伊集院大介がやってくる。
何かと閉鎖的な地方都市、平野に、またとない残虐な事件が起きるのだが・・・

しかし、いくら今では有名になった名探偵といえども、この時点では義務教育中のただの中学生男子。それゆえ、大人にまともに相手にしてもらえないという自分のちっぽけさに歯がゆさを感じる様子とか、そういうのは結構よく描かれていたんじゃないでしょーか。
会話中心なので、事件の謎解きとかはじっくりやってくタイプの話じゃなさそうですが。
私が「おお〜」と思ったのは、大介が犯人らしき人物が顔と頭を隠しているのを、「顔が知られているからわざとああいう格好をしている」と思い込んでいたのが、全然的外れな推察だったことに気付き、顔を真っ赤にしていた、というシーン。
こういうのには、ちょっとハッとさせられました。

でも、大人になってからの大介の活躍を、是非読んでみたい!って気持ちにはなりませんでした。
サイバラ先生、絶対怪しいと思ったのにな〜〜(笑)まあ、いいか。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索