台風上陸。
2003年5月31日★『残映』杉本章子/文藝春秋(95・7)★★★
表題作は、明治になったばかりの東京。指物師(つまりは家具職人?)のばんごろう(漢字忘れた)は、探訪員の能勢から三人心中の被害者のうちひとりが、自分の義理の妹の夫だと知り、密かに調査をはじめる。
物語が進むに連れて、ばんごろーさんの意外な過去が明らかにされていくという仕組みでもあります。
すごいよ、この人。
ただの旗本だと思ってたら、→御用心様→火付け盗賊改め方(鬼平と同じくお頭と呼ばれている)→南町奉行所奉行(江戸最後のお奉行様)ですもの。
エリートもはなはだしいでありんす。
さらに勝海舟とは旧知の仲で、剣の腕も立つし、統率力あるし、真面目だし、探査能力あるし。言うことなしのおっさんだね。若者が慕う気持ちも分かります。息子も立派に育ってるし。
で、三人心中の謎が解けてこの話も終わりかと思いきや(笑)、前妻の不義密通や不平士族のことなど話が広がっていって、なかなか楽しかったです。
こうやって小説で読めば、分かりづらい幕末・明治初期も興味がもてるのになあ。高校の日本史の成績も上がってたかもしれん。
あくまで少しだけですが。
同時収録の「影男」「供先割り」もなかなか。
「供先割り」は、安藤さんや水戸浪士も出てくるんだけど、ラストが衝撃的だったなー。
ハッピーエンドを予想していたので、なんか・・・うわっ!!と思いました。「斬り捨てい」だもん。怖いよー。
なんつーか、ただの怠け者だった若者が、ひょんなことから幕府でも超偉い人と関わることになってしまって、それが元で自分もえっらい目にあう羽目に陥ってしまったんですな。
身に余ることはしてはいかんな。うん。
幕末とか、明治初期とか、今まで読んだことなかったから、新鮮。
ルビが笑えます。
襟締(ネッキタイ)、
銀行(ばんく)、
英吉利(えげれす)、
瑞典国(すえーでん)
とかね。
青酸カリはすえーでんの学者さんが発見した猛毒だそうだ。一つ勉強になったネ!!
表題作は、明治になったばかりの東京。指物師(つまりは家具職人?)のばんごろう(漢字忘れた)は、探訪員の能勢から三人心中の被害者のうちひとりが、自分の義理の妹の夫だと知り、密かに調査をはじめる。
物語が進むに連れて、ばんごろーさんの意外な過去が明らかにされていくという仕組みでもあります。
すごいよ、この人。
ただの旗本だと思ってたら、→御用心様→火付け盗賊改め方(鬼平と同じくお頭と呼ばれている)→南町奉行所奉行(江戸最後のお奉行様)ですもの。
エリートもはなはだしいでありんす。
さらに勝海舟とは旧知の仲で、剣の腕も立つし、統率力あるし、真面目だし、探査能力あるし。言うことなしのおっさんだね。若者が慕う気持ちも分かります。息子も立派に育ってるし。
で、三人心中の謎が解けてこの話も終わりかと思いきや(笑)、前妻の不義密通や不平士族のことなど話が広がっていって、なかなか楽しかったです。
こうやって小説で読めば、分かりづらい幕末・明治初期も興味がもてるのになあ。高校の日本史の成績も上がってたかもしれん。
あくまで少しだけですが。
同時収録の「影男」「供先割り」もなかなか。
「供先割り」は、安藤さんや水戸浪士も出てくるんだけど、ラストが衝撃的だったなー。
ハッピーエンドを予想していたので、なんか・・・うわっ!!と思いました。「斬り捨てい」だもん。怖いよー。
なんつーか、ただの怠け者だった若者が、ひょんなことから幕府でも超偉い人と関わることになってしまって、それが元で自分もえっらい目にあう羽目に陥ってしまったんですな。
身に余ることはしてはいかんな。うん。
幕末とか、明治初期とか、今まで読んだことなかったから、新鮮。
ルビが笑えます。
襟締(ネッキタイ)、
銀行(ばんく)、
英吉利(えげれす)、
瑞典国(すえーでん)
とかね。
青酸カリはすえーでんの学者さんが発見した猛毒だそうだ。一つ勉強になったネ!!
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