★『世界の果ての庭』西崎憲/新潮社(02・12)★★
ファンタジーノベル賞とったらしいっす。翻訳もやってる人らしく、話の流れや言葉の選び方がこなれてるような気がします。知識も豊富そう。
女流作家と外国人青年の恋愛、若返る病気になってしまった母、永遠に続く「駅」をさ迷い歩く脱走兵、辻斬り、江戸時代の国学者について、イギリスの「庭」のあり方、と六つのストーリーが交錯しております。
最初はなんだ、このスタイルは?と思ったんだけど、特に脱走兵の話がどきどきして続きが気になってしまって、結局全ての話を最後まで一気読み。
いやー、こういう感じの小説、なかなかいいですね。


★『ぬしさまへ』畠中恵/新潮社(03・6)★
こちらもファンタジーのベルの賞をとったやつの続編ですね。(『しゃばけ』)
大妖の孫(!)である大店の若だんなはとっても病弱。でも愉快な妖怪たちが憑いているから大丈夫!という素敵な設定です(笑)
みんなでわいわい騒ぎながらいろんな事件を推理していくのだ。
話の謎としてはまあまあというか、時代物って感じだね。文章が分かりづらい箇所がいくつか・・・。(というか、私があんまり集中して読んでなかったからなんだろうけど)
一番良かったのは若だんなの腹違いの兄の話。

★『A HAPPY LUCKY MAN』福田栄一/光文社(03・8)★★
新しい本をスムーズに借りて読めるのも、ネット予約のおかげだなあ。と喜びをかみしめております。

あ〜ただの男子寮(ここでは県人寮)モノかぁと思ってたんだけど、普通に面白かったです。作者と年が近いからか、なんか感覚が似てます。もちろん今年で五十になったうちのおかんも「面白い」と申しておりました。
レポート出さなきゃ国際法の単位を落とす、そしたら即留年!締め切りは一週間後の次の授業で、と指定された主人公は、それから怒涛の一週間を過ごす羽目になる。
名前ばかりの寮長だったのが、寮の管理人さんの突然の入院や補佐役のしっかり者の友人が北海道農業研修に行っちゃったりして、全部自分でやらなきゃいかんくなった。
この寮は白飯だけ出るというシステムで、その白飯を寮長が毎晩炊かなきゃいけないらしいです。次の日の昼にあまった飯を始末するらしい。面白いね。
その一週間で、警察沙汰が何度も起きたり、友人の恋人を張ったり、バイト先の危機を救ったり、ライバル寮(自分とこの寮は同じ県でも田舎の集団、もうひとつは都会の集団なのです)と競い合ったり。
で、結局肝心のレポートはそういう決着のつけ方かよ(笑)って感じです。
最後、続編があるみたいな感じで終わったから、近いうちに続きが書かれるのかな?そちらの方も楽しみです。
ちなみに、これは作者のデビュー作らしい。


しかし、ひとつ授業を落としただけで即留年決定だなんて、厳しい学校だなあ。
理系ならともかく文系でしょ?よっぽど大事な授業なんだね。
必修でも、卒業までに単位取得できればそれでいいのではないかと。
うちの大学は、一年間で合計単位○○以下だったら留年、って決まりだったような気がする。卒業に必要なのが確か132単位くらいで、年間50単位までしか登録できないから、二年が終わった時点で合計単位が32単位以下だったらそれでアウトってわけですな。

★『パレード』吉田修一/幻冬舎(02・2)★★
半ば成り行きで同じマンションに暮らすことになった五人の男女のそれぞれの視点から見たお話。
最後は五人の生活もいずれは終わるよ、って感じなんですけど、びっくりな展開でしたな。いいのかよ、それで。って思いました。


★『アリスの夜』三上洸/光文社(03・3)★★
借金のせいで芸能プロで運転手として働かされている真彦ことマーくん。実はそこは児童買春と詐欺で儲けているインチキ会社で、「商品」の一人である「アリス」に魅了されてしまった真彦は、彼女を連れて逃亡するのであった。
で、昔の女と再会したり、アリスの魅力に惑わされそうになったり、成り行きで拳銃強盗して捕まりそうになったり、色々。
主要人物以外にあんまり人が出てこないね。あの人がカンタンに死んでしまうのが、呆気ない気がしたわ〜。


★『半落ち』横山秀夫/講談社(02・9)★★
予約があるほど地元でも大人気らしい。たまたま借りました。
妻殺しの警察官を見守る(?)六人のそれぞれの男たちの立場から見たお話です。犯人逮捕から刑に服するまでを描いてます。
警察官→検察官→新聞記者→弁護士→裁判官→刑務官。みんな立派な職業についていながらも、何かしら心に暗いものを抱えているという設定でした。
刑務官もあれだねー、最初は服役している人たちを更生させよう!って思いはするものの、飼いならされるっていうかなんちゅうか、そういう気持ちも優越感に変わってっちゃうっていうか。公務員だもんねー。
しかしこの犯人、どうして六人の男たちの人生観にまで影響与えちゃうんだ?そこまですごい真摯な人なんでしょうか。できすぎのような気が・・・。
でも、いい話よ。
個人的には検察官と事務官の対立の辺りが好きです。

友達に仕事の愚痴をいっぱい言って、少しはすっきりしたかな?と思ったけども、やっぱり辞めることにしました。
やってられっか、けっけっ!!
すっきりした思いと、また仕事見つかるんかいな?って不安と、またいちから履歴書書いて面接受けて職場の雰囲気に慣れて・・・ってやるの面倒だなあっていうのと、あーなんて私はこらえ性がないんだ!っていう自己嫌悪に苛まれております。
あー、やだやだ。
人間不信になりそうだよ。全く。

あー、そういや阪神優勝決定ですってね。
おめでとさん・・・(やる気なし)。


★『西の善き魔女〜秘密の花園〜』荻原規子/中央公論社(97・11)、『西の善き魔女〜薔薇の名前〜』(98・4)★★
二巻と三巻、一気読み。巻ごとに舞台が違うので読みやすいし、中に入っていきやすいです。
二巻では、主人公が女学校へ潜入。そこならではのしきたりとか概念とかがあって、それだけでも面白かった。で、お約束のルーンの女装(笑)
三巻の舞台は王宮。だんだんシリアスな展開になってきた。殺人事件のこととか、不可解なことがいっぱいですわ。恋愛要素も強くなってきました。
王宮の中でのことはふ〜んって感じだったけど、最後はなかなかショッキングな展開で、怪しい人も出てくるし、どうやって決着をつけるのか非常に楽しみなところ。

水着って高いよね・・・
友達の買い物に付き合って、思わず遠い目をしてしまったよ。
これが相場なのか?なのか??
ってことは、それだけ私が世情に疎いということ。
それだけ私は水着に縁がないということ。
恐ろしい現実だ。

エアーサロンパスを購入。
安くなって698円。
そ、そんなに高いもんなの??
今までお世話になったことがなかったから、どうなのか知らんけど。
使ってもいないのに、早くもシップのにおいがするよ。さすが医薬品だね。医薬部外品以外を久しぶりに使うよ。

★『密室・殺人』小林泰三/角川書店(98・7)★
推理モノなんだけど、ホラーですって。主人公がめっちゃ関西弁なので、語り口が軽妙でなかなか読みやすい。面白いし。
でも、結構シリアスな設定だったんだね・・・周りがなんで受け入れてんのか不思議でならん。これは映像化は無理だよね。まさかそんな設定だったとは。一瞬ぽかんとしてしまいました。
不憫だな・・・と思ったけど、本人も結構分かってるみたいで、なんかちょっとだけ安心(?)。

★『瞳の中の大河』沢村凛/新潮社(03・7)★
祖国のために戦い続けた一人の武将の生涯を描いた壮大なお話。国軍、反乱軍と、立場は違えど祖国のために戦っているのは同じ。しかし、自分らは何のために闘ってるの?ってやつよ。ワケわからんね。最近文章がアホになってきてるね。
敵との恋、叔父の裏切りなど、ドラマチックな設定があるんだけど、淡々としてるのであまり気分的に盛り上がらず。少年から死ぬまでの話だからな〜〜。
最後のほう、お父さんとのよそよそしい関係が、とっても哀しかったです。お父さんが家の前で「もう息子は帰ってこない」って泣いてるのがせつねえっす。それなのに、ずっと家の前にいて待ってるんだねぇ・・・

★『夏休み』中村航/河出書房新社(03・6)★★★
とっても楽しい一冊。別にこれといって事件が起きたりするわけじゃないけど、楽しいのよ。会話がね。形容詞とかね。ツボですわ。
夏休みと聞くと子供の話かな〜?って思ったんだけど、違って、若い二組の夫婦の話だった。
女同士がもともと仲が良くて、結婚する時期も二人で示し合わせたんじゃないかってくらいぴったり一致してて。しかし、突然「吉田君」が家出しちゃうのだ。
家出した理由をみんなで飲み会しながら推測しあってるシーンが笑えます。水戸光圀の放浪癖について言及してるし(笑)
あと、食べ物の描写もナイス。水出しアイスコーヒーの作り方や、ツナととろけるチーズのホットサンド、濃い〜お茶がとってもおいしい、とか。


★『西の善き魔女〜セラフィールドの少女』荻原規子/中央公論社(97・9)★
えー、西洋ファンタジー!?と思いつつ読んだんだけど、展開がスピーディーでまだるっこしくなく、丁度良いテンポで事件が勃発してくので、飽きません。台詞もいいしね。ユーモアもあるし。
個人的には「赤ずきん」や「シンデレラ」がなんで異端なの?ってのと、南のほうにうようよ生息してるとかいう竜って一体なんだ?ってのが気になるところ。続編も読まねば。

★『迷宮百年の睡魔』森博嗣/新潮社(03・6)★
例の女王の百年密室(だっけ?)の続編です。主人公とロイディの掛け合いが楽しくて、それだけでも楽しめた。理系の話も出てきたけど、分かりやすくてまあまあでした。
幻覚(夢?)のシーンが多いから、本自体は分厚いけど量的にはそこそこ。

明日は台風来てるけど串揚げを食べに行きます。
油まみれになって帰ってきます。

行って来ました、ナゴヤドーム。どーもいかんね、私が行くと中日は負けるみたいね。
まあ、それほど観戦してるわけではないですが。
当たったチケットでしか行ってないからさ・・・
チャンスいっぱいあったのになー。
最後は、関川のサヨナラ2ランを期待してましたが、無理でした。ああ。。。
隣のおじいちゃんと孫は、9回表で帰っちゃったよ。

ホットドッグセット820円を購入したところ、レジ係の女の子がへぼへぼで、1070円も要求してきた。
おいおい・・・いくら消費税取っても、1070円ってこたないだろ?と思いつつ見ていると、ようやく違っていることに気付き、差額を返してくれました。
セットは税込みでこの値段でした。
バカじゃないのか、この女は。なんかお詫びに飲み物プラスしろ。とか思いつつ、、、

美容院へ行きました。
皆さんおそろいのTシャツを着てたので何事ぞ、と聞いたら、系列店の美容院がオリジナルTシャツを作ったので、分けてもらって着る事にしたんだそうだ。
ホームページアドレスがバックプリントされてるから、これを着て往来を歩くことは無理ですね・・・。
「欲しい?」とか言われたけど、いりませんよ、そんなん。。。


髪の毛は、後ろでひとつにまとめられるくらいに、と言ったのにも関わらず、妙に短くなってしまった。・・・いつもやりすぎるのよね、この人。
すっごい微妙な髪型・・・


★『其の一日』諸田玲子/講談社(02・1)★★
ある事件が起こった日、(それにまつわる日)を描いた短篇集。
箕輪心中、桜田門外の変、恋川春町の息子が父親の死の真相にたどり着いた日、荻原重秀が処分を言い渡される日・・・の四つ。
恋川春町って、小藩の武士だったんだねー。武士が貧しさ故内職をするという話はよく読むけど、「金々先生栄華夢」を描くような人がお武家さんだったとは。知らずに日本史の授業受けてました。「金々先生」ってのがインパクト強くて覚えてたんだけど。
それに、井伊直すけ(←漢字出すの面倒くさい)には年上の相思相愛の女性がいたんだねぇ、とか、なかなか興味深く読めました。


新車がきました。
マーチです。銀色です。
可愛らしい形ですな。いーな、小型車。
自分の車じゃないのがとっても残念です。
新車を買えるような身分になりたい・・・。
その前に自動車税や車検を・・・大汗。

高校総体、バドミントン男子ダブルス決勝と女子シングルス決勝を見ました。
男子ダブルスは、色白の可愛い男の子がいるほうを応援していたというのに、ストレートで負けてしまいました。
見てるとバドミントンしたくなっちゃうねぇ。あんなスマッシュの応酬なんてできっこないけど。。

★『恐怖のアルバム』山村正夫/出版芸術社(94・11)★
大学の先輩に当たるお方だっちゅうことで、借りてみました。つっても50歳くらい年が違います。
カトリック系の大学だったことが影響しているのか、すべての話にキリスト教が絡んでくる。昔は「エス様」って言ってたんだねぇ。
宗教概論とか授業受けてたくせに、いまだに私は「神父」と「牧師」の違いが分からない・・・。どっちが妻帯してもよかったんだっけ?と知識が定着しませんの。
最後の「女雛」が結構好みのお話。
ちょっと表現が古く(当たり前。50〜60年代に書かれた話だもんね)、最後の方なんて誤字脱字多すぎて読む気が萎えそうになったわ・・・。
再録なんだから、これくらいちゃんとチェックしてください!!って感じですな。



祝★初先発〜〜〜

2003年7月30日
と思ったら、三回途中で交代ですか。そうですか。
傷口広げてるしね、お互い。
でも、しまいにゃ中日が勝ってよかったです。
巨人の中継ぎ陣、どうしたもんかね。


★『謎のギャラリー 特別室』北村薫/マガジンハウス(98.7)★★
これは・・・北村薫が書いたんじゃなくて、編集した、んじゃ・・・。まあ、いいか。
最初の話以外、あとはワケわからんかったです(汗)。チャイナ・ファンタジーはアレ、一体・・・でも首がころんと落ちる絵、どこかで見たことがあるような。
鼻から丸い環を出す、っていう超短編も、どこかで読んだことがあるような気がするし。

最初の話「遊びの時間は終わらない」は、とっても読みやすくて面白かった。85年に雑誌掲載されたものらしい。この本が出た当時、作者の都井邦彦さんとは連絡がつかなかったそうよ。作家稼業をから離れてるのかな??
銀行強盗を想定した訓練が行われるんだけど、想像していた筋書きを大幅に裏切った展開になっていくわけ。融通の利かない生真面目な犯人役の刑事のせいで。
実際に人を殴ったり縛ったりできないので、「私は殴られました」「拘束中」とか書いたボードを首からぶら下げて人質になったり、「死体役」をやったり。「レイプ」も笑っちゃいました。いきなり犯人(役の刑事)が腕立て伏せを八十回したかと思うと、その体力消耗=レイプってことになったから、笑っちゃったよ思わず。
警視総監が「殉職」扱いになったのも笑えたし。
ホント、楽しみながら読めました。


今夜の中日は、えれー大量得点で、阪神のお株を奪うような猛攻。って、ほとんど見聞きしてないけど。

高校野球。地元勢が二校もベスト8に残りました。(まあ、去年と同じ顔ぶれやけども)
どっちかが甲子園への切符を手にしたら、「出場おめでとう」垂れ幕を撮影しに行きたいと思います。
(暇だね、あんたも)


★『虚貌』雫井脩介/幻冬社(01.9)★★
この作家さん、愛知県出身なのね〜と思っていたら、舞台が美濃加茂でびっくらしたよ。何か嬉しいね、舞台が愛知・岐阜だと。方言喋りまくりです。
えらい(しんどい、ってちゃんと注意書きがあるところがまた何とも言えません。
そういえば、最近「えらいー」とか「えっらぁー」とかいう機会がないなぁ。小学生・中学生の時はしょっちゅう言ってたのに。それだけ身体を酷使してないってことか。

出てくる地名は他に「可児」「関」「坂祝町」「御嵩町」「岐南町」などなど。まさか「犬山モンキーパーク」「恵那峡ランド」まで出てくるとは(笑)。今は「恵那峡ワンダーランド」やけどね。
可児や美濃加茂あたりなら車で三十分くらいで行けるから、気が向いたらドライブしてみよーかしらん。
可児は名古屋のベッドタウンと化しているから、主婦向けの美味しいお店が多いのよね。道も広いし、運転しやすいから行ってみようやってみようー。

1980年に気良一家を襲った犯人一味が、二十一年後、次々に殺されていくといった話。
一番不運なのは荒だろうねえ。流されてるからうまく生きられないんだよ。それは朱音も一緒だね。あんなあっさりと死ぬもんかしらん、人間って。
それにしても、最後の「俺はやってない」って一体。肉体が強靭すぎます(笑)

Vごね

2003年7月25日
パン教室に行ってきました。
本格的なものではなくて、一回きり、五百円でパンを作ってみましょう!というやつ。
友達に誘われて行ってきました。

八時からという遅い時間帯だったので、終わったのは十時過ぎ。かー!!私らの他に生徒なんて誰もおらんがな!
しかも、手の空いたスタッフが、続々と「お疲れ様でしたー」と帰っていくではないの。
なんだか居残りさせられてるような気分・・・

パンは初めて作りましたが、なかなかうまく出来たようです。形も良かったし、ふわふわだし。自画自賛だね。
スタッフの人も、やたらと褒めてくるので気味が悪いくらい。
なんでこんなにも笑顔でアットホームな雰囲気なんでしょう?怖い。怖いよ。何か企んでるね??
ちょっとアニメのキャラクターっぽい人がいたので、余計怖かったです。(本人素なんでしょうけど。。)

なんかエレベーター降りたらすぐそこ!っていうところだったので、火事や地震が起こったらパニックに陥りそうな感じ。トイレはどこ?見当たらなかったな。おなかゆるくなくてよかったよかった。

結構パンをすばやくこねるという作業は難しかったけど、こんなにカンタンに出来るならば家でやってみてもよいかも。待ち時間はすっごく長いけどね。
気が向いたらイースト菌や強力粉を買ってこようかしらん。

★『左手首』黒川博行/新潮社(02.3)★
元ホストや美人局、ヤクザなどなど、裏社会の人々が騙し騙される話。どれも最後にゃ大失敗。保険の査定をする人は儲かるんだねぇ。保険会社に勤める友人に聞いたところ、「営業は給料いいけど、私は給料安い。安すぎる」と言っておりました。アレマア。


★『脳男』首藤瓜於/講談社(00.9)★★
感情というものを生まれつき持たない男・鈴木一郎(自称)を取り巻く人々のお話。
タイトルもインパクトあるけど、表紙の男(?)の顔が怖いよ。うつろで怖いよ。
鈴木一郎と意志の真梨子のやりとりが面白かったです。かみ合ってなくて。
こういう障害を持っている人は、美しいとか好きだとか美味しいとか思うことなく、趣味も何も持たないらしい。他人とプライベートに付き合うことを苦にするようです。言葉の意味だけは学習して分かるけど、嫌味とか言葉とは裏腹な態度ってもんは全く通じないようですね。それって寂しいなあ。何にも楽しみないってことだもんね。
と思いつつ読みましたが、ここに出てくる人たち、変わった名前の人ばっかり。
「茶屋」「氷室」「空身」「入陶」「苫米地」とか。それに対して「鈴木一郎」ってなんて平凡な名前なんでしょう。

しかし最後は一体・・・。彼はどうやって生計を立てているのか??続きがあるのか、これ??

★『覆面作家の愛の歌』北村薫/中央公論新社★★
角川書店から出てたやつらしい。
超お嬢様と普通の編集者のコンビが日常に潜む謎を解く連作集の第二弾。
一作目は読んでないけど、何年か前にNHKで連続ドラマをやってるのを見たから、大体内容は分かります。(ていうか、見てなくても分かる)
双子の兄・ユースケのキャラがアホで笑えます。文章も軽快で読みやすかったです。
電話のトリックがややこしかったんだけど、これって今のNTT事情でもできるんかのう?やってみたいっす。

★『覆面作家の夢の家』北村薫/中央公論新社★★
完結編。マルハナバチがころころしてて可愛いそうな。見てみたいな〜〜。うちは田舎だから蜂なんてそのへんぶんぶん飛んでるけど、そういえば最近は蜂もめっきり減ったね。うちのじいさんは蜂に刺されても平気な人でした。事故に何度遭っても怪我すらしなかったが、病気には勝てないもんだね。
人生って、犯罪って、紙一重だねえとしみじみしました。魔が差さないような人生を送りたいものです。
ラストのお話は、ドールハウスで起こった殺人事件(?)についての謎解きだったから、のほほんと終われた。百人一首を使った謎ってのがみやびでいいですな。
双子の会話が漫才みたいで面白かった。「兄は許す」の下りが特に。

★『妖花』杉本章子/新人物往来社★★
全部女で身を持ち崩した男の話だったな〜。徳川家康とか出てくるのは分かるけど、まさか「藤原武智麻呂」「藤原宇合」「長屋王」が出てくるとはね!
長屋王の変を扱った短編がおもろかったです。個人的に。かっくいー、長屋王!!

日傘を持っていったけど、ほとんど差すタイミングなし。ビルとビルの間を歩くので、全然日がささないのよね。いいことだ。


★『冬のオペラ』北村薫/中央公論社(96.10)★★
巫弓彦(本名)がバイトで生計を立てながら「名探偵」を始めた。物書き志望の主人公は、「記録係」として彼のワトソン役に。
でも、素行調査とかは一切やらない方針なので、全く仕事が来ない。実績もないくせに自ら「名探偵」と名乗るなんて、胡散臭いにも程があるしね。てなわけで、いい年してバイトで食べてます(笑)
最初の事件は、罪をなすりつけられて困っているのを助けてあげるんだけど、解決した後の佐伯兄妹がヤな感じだったな。まあ、普通こういう反応するんだろうけど。
二つ目の事件は、似た建物を使ってアリバイを作ったもの。確かに、女性なら空間能力がないから騙されるかも知れないね。思い込みってすごいし。
三つ目は、なんと殺人事件。哀しい動機でした。


雨が降っていたかと思えば晴れてきたりと、梅雨っていやーな天気が続くわね。

★『ターン』北村薫/新潮社★
自動車事故を起こしてしまった真希は、それ以来同じ一日を繰り返すという不思議な世界(?)に取り残されてしまう。何をしても次に同じ日を繰り返す時には何も残らない。そんな生活が嫌になった頃、なるはずのない電話が鳴って、現実の世界に暮らす泉さんとつながることがになる。
ずーっと聴こえていた声は実は泉さんだった、とかファンタジー要素(?)がありやすね。柿崎君は怖いなあ。でも、泉さんとつながってなかったら、どういう展開になってたかわかんないよね。
泉さんと会ったら最初になんていうか?「決まっているわ。決まっています」その答えが一番最後に出ていて、良かったです。

★『麦酒の家の冒険』西澤保彦/講談社★
ヱビスビールを飲みまくりの話。目の前にある事実をもとにあれこれ推理していくという、安楽椅子探偵のスタイルのようです。ほとんど登場人物たちの会話で話は進んでいくんだけど、ボアン先輩のキャラが面白かったです。

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またもやビデオを見ました。
『喧嘩の花道〜大阪最強伝説〜』
三池監督の作品ですね。70年代のヤンキーたちの話なので、パンチパーマ&そりこみ。
ギャグありシリアスありラブありで、なかなか面白かったです。二時間が長いと思わんかったし。
主演の奥田智彦の、情けないキャラと喋り方とにときめいたわ。逃げた後はどうしてたんだろ。捕まってたのかな?「7時半から見たいテレビがあるんや・・・ウォウウォウや!」とか叫んでましたけど、・・・「WOWOW」って「ワウワウ」って読むんだよね?のっけからウケます。
一番受けたシーンは、浜田タケシが玉井カズヨシと決闘するため自宅を訪ねるんだけど、カズヨシの祖母に孫は死んだと嘘をつかれ、本気で戸惑ってるところ。
「な・・なんと申し上げたら・・・」とお悔やみを言ってるところが、もう(笑)
号泣し始めた祖母に「お、おばあちゃん・・・」とおろおろしてるし。最高。

このばあちゃん、鼻血出して倒れたからてっきり死んだかと思ったら、20年近くたった後もまだ生きてた。触覚みたいなの頭につけて、男連れ。(じいさんだけど)
「すまん。まだ生きとる」って謝ってました。あー、おかしい。ヒイヒイ。


久々にビデオレンタルしました。
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『完全なる飼育』
竹中直人と小島聖のやつです。和田勉監督のやつです。
小島聖が妙に色っぺーです。なんであんな黒ブチめがねしてんだか。
主役の二人はともかく、同じアパートに住んでる人たちのキャラが笑える。泉谷しげると水の営業マンが寄り添って寝てるのには目を疑ったなあ。あんたらホモだったんかいー!
大家の未亡人、渡辺えり子にはボクサー志望の若いツバメがいるし。
隣に住む謎の大学生は北村一輝。すごいです、この学生。学校には行かずにアダルトビデオ見て喜んでるし、歯は矯正中。(何故?)
暴力バーに勤める女の人をお金で買おうとするんだけど「前金五万」と言われ、「たけえなぁ」「小切手書こうか?」とワケわからんこと言ってます。ブリーフだし。ブリーフはいいけど、なんかゆるゆるじゃないかい?眩しかったわ・・・。

飼育に成功した(?)二人は、真昼間からセックスしまくりなのだが、隣の北村一輝はたまったもんじゃない。本人に文句を言うことが出来なかったようで、大家にパジャマのまま(裾をズボンの中に入れてます・・・)談判に。七三とも言いがたい微妙なヘアスタイル、つんつるてん気味のパンツスタイル、そしてこの顔の濃さ。さらには言葉づかいも変!
「あれは男女のまぐわいによる歓喜の声じゃ!」とか言ってるしよ〜。ヒイヒイ。
というわけで、主役二人よりも住人のほうに興味がいってしまいました。アハ。

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